
「あぁぁぁ、なんか初めての感覚……」
ベッドの上で仰向けになっていた彼女はそう言い、眼を瞑ったままで些か複雑な表情を浮かべていました。
そのとき、私は彼女の脛のあたりに舌を這わせていました。
デリバリーヘルス嬢をホテルに呼んだときの話。
例によって、私はためらいもなく彼女の生脚を舐め回したのです。
それは今から数年も前の話で、場所は新宿歌舞伎町のラブホテル。その一室に小柄で童顔の彼女は現れました。
「どうも、こんばんは。○○○です」
その子の名はユ○○といい、さほど珍しい名前でもなく、また個性的でもない。まあ、一般的によくある名前です。当然、本名ではなく源氏名でしょう。ここでは「Y嬢」とします。
私はそのとき、ちょうど歯を磨いていました。そのラブホの部屋は、室内を入ってすぐの左側に洗面台が備わっていたのでそこで歯磨きをしていた、というわけです。風俗を利用するときのエチケットとして口臭には気をつけないと。理由はそれです。ましてや、私はヘビースモーカーなのでなおさらです。タバコ臭い口にはチューしたくないでしょうからね。

私が歯をゴシゴシと磨いている間、Y嬢は室内に上がり込むや、手持ちのカバンを床に置いてその視線を向けてきたようです。(私は彼女に対して背を向ける格好で歯磨きをしていたですが、見えなくとも気配からそのように感じました)
「はい、タオルどうぞ」
歯を磨き終えた私に、彼女は親切にも両手に掴んだ洗いざらしのフェイスタオルを差し出してくれました。
「ああ、どうも」
Y嬢から手渡されたフェイスタオルで口元を拭いながらも、私は彼女の身体、その隅々をなにげに観察していました。それも相当なまでに。ここは私とって重要なポイントでもあります。高い金を払ってデリバリーヘルス嬢を呼んだ理由。それは他でもなく”脚をしゃぶりまくることが目的” だからです。
おそらくは「日本一の脚・足フェチ」だと実感している私は、デリヘルに限らずソープランドであっても、あるいはセクシー・パブだろうとキャバクラであろうと、必ずや『脚』をチェックします。(因みに、セクキャバやキャバクラでは足の指まで見えないので確認のしようがないですが)
Y嬢はそのとき膝上が約5センチほどのスカートを穿いていて、両脚は黒のストッキングに包まれていました。無論、ストッキングを穿いていても、おおよそのことは判別できます。
「ああ、予想していたよりも脚が太いな」
これがそのときの私の感想。正直、失敗したと、そう思いました。なぜなら私は太めの脚はあまり好みではない。どちらかというとやや細めか、あるいは普通くらいが好きなのです。Y嬢の脚は正直言って結構太めでしたので、心なしかボルテージが下がり気味になったことを今でもよく覚えています。
とはいえ、せっかくデリヘル嬢を部屋へと呼んだのだから元くらいは取らないと。そうですよね、デリヘルの料金は決して安いものではない。たしか2万6千円くらいだったと記憶しています。
そしてそこから、Y嬢と私はソファに腰かけながら他愛もない会話をひとしきり楽しんだのです。
もちろん、ただの馬鹿話ですよ。内容は忘れてしまいましたけど、記憶の限りでは「写メ日記はいつも見ているんですか?」とか、「どんな子がタイプなんですか?」とか、そんな質問を向けられたような覚えがあります。
その間、相も変わらず「私の眼は、Y嬢のストッキングに包まれた太股」に集中していましたし、脳内では”いかようにして太股や脛のあたりを舐め回そうか……」と、そればかりが走馬灯のように蠢いていたのです。
ああ、太めなのはちょっと残念だけど、早くこの娘の生脚を思う存分舐め回したい……。そんなことばかり考えていたのです。繰り返しになりますが、それが私の新の目的なのだから。

それから間もなく。
「じゃ、シャワー浴びましょうか」と、Y嬢は言い、さっとソファから腰を上げて私の顔を一目しました。
私は「ああ、そうだね」と言いながら、ぎこちない手つきで着ていたワイシャツを脱ぎ、ジーンズのベルトに手を掛けてパンツ一丁になるや、シャワールームへと足を運んでいた彼女のあとに続きました。
無論、シャワールーム内ではY嬢も私も当然素っ裸です。やはりY嬢の脚は、ちょっと太めです。
まあ、たまにはいいでしょう。とにもかくにも、90分間という制限時間をフルに生かしてこのY嬢の脚、それも『生の脚』を堪能しなければ。
そのとき、シャワー・スペースの真横にある浴室から人の声が聞こえてきました。
「なんか、声が聞こえますね」と、Y嬢。
「喧嘩でもしてんじゃないの」
私は濡れたままの体を浴室のほうに動かして、窓枠に手を掛けると外の通りを覗き込んで見ました。そこには幾人かの通行人がいましたが、喧嘩などではなく、ただ酒によってなにやらだべっていたようです。
「なんか、騒がしいですよね」
Y嬢は言いながらも、ぶるっと身を震わせ、両手で自分の体を抱きかかえるようにしていました。それは私も同じ。かなり寒かった。そのときは冬の時期でかなり気温が低く、窓外から入り込む冷気が骨身に染みるほどでした。体は冷たい。でも、下半身はそんなことなどものともせずに血流の漲る感覚が増すばかりでした。
溜まりに溜まったザーメンを、納得のいく限り放出しないと――。
「さ、寒いから、ベッド、行きましょうか」
「ああ」
二人して体をさすり合っていた私とY嬢は、こうして部屋の中心部に据え置かれたダブルベッドのほうへ足を向けたのです。
服を脱がすときの快感、そしてスカートを捲り上げて生脚をしゃぶりまくる興奮感。

それはたまりませんよ。なにせ、常日頃から想像ばかりしている、”生脚しゃぶり”を実現化できるんですから。
でも、ベッドの上に敷かれた掛け布団の中に潜り込んだのは私だけで、彼女、Y嬢はこれからスタートするプレイの為に着替えを始めたのであります。そう、もうおわかりですね。デリヘルのオプションですよ。私はY嬢指名で予約を入れる際、いくつか付加サービスとして用意されていた「コスプレ衣装」を1つ選択していたのです。それはなにを隠そう、AKB48の衣装を模したものでとても可愛らしいデザインだった記憶があります。
私、個人的な感覚かもしれませんが、プレイを開始するとき、最初は裸よりも衣服を身に着けているほうがより興奮するというものです。人それぞれかも知れませんが、私はそうです。服を脱がす楽しみとか、そういうのもありますけど、なんというか服の上から胸を触ったり、お尻を撫でたりするほうが興奮するのです。もしかしたら、あなたもその口ではないですかね。さあ、プレイ開始! となったときに下着もつけていない全裸の状態では些か物足りなさを感じてしまいますよ。やっぱり、より臨場感を味わうには服くらいちゃんと着ていてくれないと。
そんなわけで、AKB48のコスチュームに着替え終わったY嬢は、いそいそとした動きでベッドの中に潜り込んできたのです。その瞬間、彼女の身体が私の肩の辺りに触れてきて、ついで片足が私の下半身にちょっとばり絡みつくような状態になりました。
一気に興奮してきた私は、すぐにでもY嬢の裸体を堪能したいという思いに駆られましたが、ここは少しの間我慢です。あまりにがっつきすぎるとみっとうもないですし、ド変態男だと思われてしまいます。
さあ、ここからが本番です。
でも、脚を舐めるまでには、段階を踏む必要がある。なので、先ずはディープキスから。
Y嬢に抱きついた私は、口にむしゃぶりつきディープキスをしまくりました。それも吸い付くようにチュバチュバと。本当のことを言うと、早く「脚を舐めたいんですけどね」
唇に吸い付いている間、Y嬢は嫌がるような素振りも見せずに、いやむしろ舌を絡めてきましたよ。調子に乗った私は、Y嬢の舌先を吸い込むようにして唇で挟みました。いやあ、Y嬢の唾液は美味しかったです(ような気がします。実際は味があるわけではないので、なんともいえませんがね)
たっぷりとY嬢の唾を飲み込んだあとは、次のプロセスです。そう、今度は胸、おっぱいに吸い付く必要があります。高い金を払って、おっぱいをしゃぶらない手はありません。
けれども、この段階ですでに問題があったんです。
そう、Y嬢は極めて貧乳。しゃぶったところであまり面白くない。ほとんど平らに近かった。嘘だろ、と二度見してしまうぐらいに。ああ、やっぱりこの娘を指名したのは失敗だったか、と一瞬、私は思ってしまいました。それでも、ここは踏ん張りどころです。
私は、そんなボリューム感のないY嬢の貧乳をただひたすら吸い尽くして、ベロベロと舐めまくったのです。正直、疲れただけでしたね。
乳首を口に含んでから、ほどなくして私はすぐにY嬢の左太股に左腕を回しました。もちろん、その理由はただ一つです。
ここからは残りの時間、そのすべてをY嬢の脚を舐めることに専念しました。
前述したようにY嬢の脚は太めなので、私が本来求めていた「脚」とは違います。あくまでも、支払った料金の元を取るために、という思いがどこかにありました。とはいえども、そこはスーパー足フェチの私。本領発揮です。隅から隅までとことん、それも余すところがないほどにY嬢の左脚を舐め尽くしたのです。若干、意に反した太めの脚とはいえども、まさに至福の時間が到来です。
太股を舐めるまではY嬢も普通でした。普通とは、オーラルセックスをしているときに見せる、ごく一般的な反応を示していたということです。
けれどもです。私の舌先は「脛のあたり」に移動した瞬間、Y嬢は思わず言葉を漏らしました。
「あぁ。なんか、それ、初めての体験……」
そうなんですかね。この「脛を舐める」という行為は普通だと、そう私は思っているんですけどね。とにかくY嬢はそう言ったのです。
しかも、
「あぁぁ、なんか、変な感じ……」とも口から漏らしていました。
そしてその後、私はY嬢の「足の指」を丁寧に舐め回したのです。もちろん、それは指先を口に含んだだけではありません。指と指の間までにも舌先を這わせていきました。
そこまでされるとさすがに意外だったのか、Y嬢はこう言いました。
「あぁぁあ。そんなところまで……」
はい。そんなところまで私は舐めますよ。だって、そのつもりであなたを指名したのですから。
結局、脚と足の指舐めに時間を掛けすぎたせいで持ち時間を少々オーバーしてしまう結果に。
Y嬢も仕事なので、それからはやや焦り気味で高速フェラ。さすがに、お客のチンポから精液を放出させないで終わらせるわけにはいかなかったのでしょう。私の一物をくわえながら必死にフェラチオをしていました。仰向けになってチンポを咥えてもらっていた私の目には、頭部を激しく上下させている彼女の姿が映っていましたよ。
数分後、私は無事に精液をY嬢の口の中に放出して撃沈。
そんなこんなで、プレイは無事終了。
ベッドの上で仰向けになった私とY嬢は、ともに時間差で掛け布団を顎まで引きあげました。
そこで私は彼女に質問を投げかけてみました。そこが知りたかったので。
「お客さんで、足の指舐める人、いない?」
「いないです」と、Y嬢は即答していました。
「へえ、いないんだ」
「はい」
束の間の沈黙。
そこでつと、彼女は疑問ありげな目を私に向けてきました。
「足の指、好きなんですか」
「そう」
「ほんとに?」
「そうだよ。女の体の中で、一番好きな部分かもしれない」
「そうなんですか? ちょっと変わってますね」
「かもな」
どうやらデリバリーヘルス嬢の「ユ○○」からしてみれば、足の指に執着を持っていること自体が不思議であるらしい。彼女はそこでふと顔を天井に戻して一拍おいたあとに声音を変えてこう言いました。
「そろそろ時間ですね。お店の人がもう来てるかも」
「今日は楽しかったよ」
「わたしもです。また指名してくださいね」
そういうわけで、色々と馬鹿げた風俗体験談を語ってしまいました。
早い話が私は超弩級の「足フェチ野郎」だということです。エロ動画も毎日のように鑑賞していますが、中でもやはり興味を引かれる動画といったら一番は『女の脚、あるいは足』をテーマにした作品ですね。
でも、案外そこらへんが微妙でして、ネット上に星の数ほどあるアダルト動画の中には私のお眼鏡にかなう作品がなかなかない。そう、ないんですよ。「足フェチ」とか「脚フェチ」などのキーワードで検索をかけても、出てくるのはなぜか「足こき」の作品ばかりが目立つ。足こき動画もいいんですけど、ちょっとねえ、なんか興奮しない。
何はともあれ、そうは言っていられないので私は日々「脚、あるいは足にフォーカス」した優秀な作品を探し回っています。